学校応援団

本 おはなし隊 <前編>

 

「じゃあ、時間が余ったら、もう一冊読もうか?」

教室から聞こえる温かい声は、おはなし隊の皆さんです。その始まりは1997年。保護者の皆さんの声かけで始まった図書室での低学年への「よみきかせ」は、時を経て各教室へと広がり、今では全校生徒の木曜日の朝の楽しいひと時となっています。

 

おはなし隊の皆さんに、どのように本を選んでくださっているのか伺ったところ、ご自身の子どもさんと読んだ本、季節に合った本、子供新聞の記事、ニュースになった事柄などを題材にした物などだそうですが

なんと言っても一番は、おはなし隊の皆さんの「好き!」な作品。読んでいて楽しく、聞いている子どもさんたちも、大変喜ぶそうです。

 

本土復帰50周年に合わせた沖縄が舞台の本、パンダのシャンシャン返還のニュースの際は、パンダの本と実際シャンシャンにあった時の写真を大きくして見せてくださったそう。

低学年のクラスは話しかけながら読める本、高学年のクラスは読み終えたとき、どんな所に興味をもったか問いかけながら、次回の「よみきかせ」への構想をねっているそうです。

 

(よみきかせ終了後、図書室にて、読んだ作品名を控えています)

にっこり 茶道体験

青梅雨の季節、学校にも慣れ、にぎやかな声が聞こえる1年生の教室。その先にあるのが「和室 わかくさ」です。本年度は6年生のみなさんが、こちらのお部屋で「茶道体験」をしています。教えていただくのは 塩島小夜子先生。

     

地域の方々により 建てられた茶室には、掛け軸、お釜など茶道に必要な道具がすべて揃っています。また、実業家で、昭和の大茶人、松永安左エ門が、平林寺に移築した「睡足軒」の貴重な道具も一部、栄小に置かれているとのこと。多くの方々の気持ちの詰まったお茶室です。

 

少しだけ緊張しながら教室に到着したみなさん。懐紙(かいし)の上にお菓子、お茶碗、茶せん。塩島先生から手際よく配られます。

「お湯の温度が下がらないうちに手早く泡立てね」とのお話。泡だて器のように回すのではなく、縦に手早く泡立てるのだそう。皆さんの表情も真剣そのもの。先生が少しお手伝いしてくださるだけでみるみる泡のお茶がたちます。

懐紙ごと手のひらにのせたお菓子を味わい、続いて自分でたてたお茶を頂く。「おいしい!!」の声。「苦いと感じないのであれば上手にお茶がたてられたということよ」と先生からお褒めの言葉もいただきました。

先生がお茶をはじめられたのは中学生の頃。新年の釜開きのお菓子が食べられるのが楽しみだったのよと微笑まれる先生。「少しのきっかけで始めたことで、世界が広がる」と教えて下さいました。

茶道を体験することで、普通のお茶を出された時もその作法が変わってくる、お茶はカテキンもたくさん含まれていて、健康にも良い。そのようなお話の途中で「あ?足が痺れた?大丈夫?」と先生。

「ちょっと、今は立ち上がるのは無理みたいです~」という小さな声に、一気に皆の緊張もほどけ、笑顔に。

楽しい茶道体験となったようです。